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瀬田川リバークルーズ|レトロな外輪船の船旅で歴史を学ぶ - 旅ゆら

瀬田川リバークルーズ|レトロな外輪船の船旅で歴史を学ぶ

瀬田川クルーズ

琵琶湖から流れる瀬田川沿いの景色をゆっくり楽しみたいなら、瀬田川のリバークルーズがおすすめです。レトロな雰囲気たっぷりの船に乗って、ガイドさんの楽しい案内を聞きながら川の流れに揺られてみてはいかがでしょうか?

歌川広重の浮世絵「近江八景」の舞台となった瀬田の唐橋や石山寺といった歴史的な名所を巡るルートは、観光客に人気の船旅です。今回は、そんな瀬田川リバークルーズについてご紹介いたします。

大津へ行ったら瀬田川リバークルーズは外せない!船内ガイドさんの生歌が絶品

琵琶湖瀬田川クルーズ

瀬田川は滋賀県大津市、琵琶湖の南端から京都まで流れる川で、下流は宇治川になります。昔から大津、京都間の交通に使われた川です。川の流れに乗ってゆったりと移動するクルーズは琵琶湖面クルーズとはまた違った魅力があります。

琵琶湖とその周辺の地域は京都に近いため、平安時代から発展してきました。内陸県である京都では琵琶湖の水産物が重宝されました。その輸送に使われた瀬田川沿いの地域にも様々な歴史があります。そんな川沿いの風景をゆっくり楽しめるのが瀬田川リバークルーズです。

船の外観はレトロ感いっぱいの外輪船です。そして、川沿いの地域の史跡や寺社仏閣などの説明をしてくれるのが船内ガイドさんです。船内ガイドさんは様々な地域文化の話を、ユーモアたっぷりに説明して、時には見事な生歌も披露してくれます。ガイドさんの説明に感心したかと思ったら、気の利いた冗談でどっと笑って、気楽でのんびり楽しみたい人にはピッタリの船旅です。

瀬田川リバークルーズの概要(所在地・クルーズ内容)

人気の時期 春の桜の時期や秋の紅葉の時期、お盆やゴールデンウィークなどもにぎわいます。
運行エリア 石山寺港を出発して瀬田川新港を経て周遊するコース
※一部、大津プリンスホテル港から片道のコースもあります。
乗り場アクセス 石山寺港
JR石山駅から京阪電車に乗り換えて京阪石山寺駅で下車して徒歩約15分です。

石山寺港へ大阪方面から車で行く場合には名神高速の瀬田西ICから約10分、京滋バイパス石山ICより約5分、名古屋方面から行く場合には名神高速の瀬田東ICより約10分です。

瀬田川新港
JR石山駅から東へ徒歩約10分です。

 

大津プリンスホテル港
JR石山駅から車で4分、瀬田駅から車で6分です。

料金等 周遊料金:大人1300円、小人700円
石山拝観セット券:大人1600円、小人800円
区間料金(瀬田川新港→石山寺港):大人300円、小人100円乗船券が購入できる場所は、各港の他にびわ湖プリンスホテル、船内、石山寺観光案内所、石山駅観光案内所、販売協力店などです。
公式HP 瀬田川・琵琶湖リバークルーズ
http://www.lakewest.jp/
補足 各港には駐車場はありません。車で行く場合には石山寺観光駐車場を使うことになります。

途中には近江大橋、瀬田川大橋、瀬田の唐橋などを臨むことができます。石山寺港からは石山寺山門までは徒歩1分という近さで、石山寺拝観も兼ねて楽しむこともできます。

空いている時期・曜日・時間帯など穴場情報

瀬田川リバークルーズの比較的空いている時期は、夏休みや春休みなど学校の休みが終わったタイミングや、ゴールデンウィークの直後などです。これらの時期には子供連れの方が少なくなります。梅雨の時期も比較的空いていることが多く、しっとりとした雰囲気も魅力的です。寒い時期も空いているので、服装に十分気を付ければ冬の美しい風景を楽しむことができます。

日曜日や土曜日、祝日は混むことが多いので、もし行けるなら平日がおすすめです。運行時間帯にも空いている時間があります。朝いちばんの船は空いていることが多いので、朝が得意という方は早い時間に行ってみてはいかがでしょうか?

クルーズに参加するときの服装、荷物など

クルーズによってはドレスコードが決まっていることもありますが、瀬田川リバークルーズの場合には動きやすくてカジュアルな服装がおすすめです。船が揺れることもあるため、ゆったりした服の方が楽に過ごせます。

また体調にも十分気をつけましょう。川風があるので季節によっては肌寒いこともあります。簡単に脱いだり着たりできる上着を準備すると安心です。大きな荷物がある場合には乗船前に預けるなどしましょう。乗船時間はあまり長くありませんが、身軽な格好の方がいいと思います。

船内・乗り場周辺のお食事処・休憩スポット

瀬田川リバークルーズの一番丸の船内には、洋式トイレ2室、洗面所1ヶ所、 自動販売機があります。ただしアルコール類は販売されていません。食事は船内販売はありませんが持ち込むことができますが、すべて自由席なので食事を持ち込んだ場合に席が確保できるかどうかには注意が必要です。

1階客室には左右窓際に3人掛けテーブル10卓と中央に4人掛けテーブル4卓があります。ここではお弁当などを持ち込んで食べることができます。また、2階デッキにはパイプ椅子とベンチがあるのでサンドイッチや軽いおやつ程度なら食べられます。

石山寺港の乗り場周辺には石山寺の門前町があり、日本料理店や蕎麦店などの食事処にお土産店などがあります。また、大津プリンスホテル港の前の大津プリンスホテルにはレストランやカフェがあるので落ち着きたい人にはおすすめです。

瀬田川リバークルーズのコンセプト・歴史

瀬田川リバークルーズ

琵琶湖は古来から物資の輸送経路として交通の要所でした。その後、1869年(明治2年)に琵琶湖で最初の蒸気船である一番丸が就航することで琵琶湖の交通はますます発展しました。琵琶湖の蒸気船運航の利権が大津の商人の手に渡り琵琶湖周辺の地域は交通の要所と物資の集散地として大いに栄えたのです。

しかし、一番丸就航の20年後には東海道線が全線開通して物資の輸送は鉄道中心に移行していきました。そのため琵琶湖の蒸気船は輸送船としての役目を終えることとなったのです。

瀬田川周辺の地域には様々な歴史があります。有名な瀬田の唐橋は古くから「唐橋を制するものは天下を制す」といわれ、天下取りを目指す武将たちの争いの場になりました。また、琵琶湖は近畿の水がめといわれる水源地でもありますが、豊かな水は時には琵琶湖の周辺地域に水害をもたらしました。

南郷洗堰は琵琶湖周辺や下流地域の治水対策として1902年(明治35年)に着工し、1905年(明治38年)3月に完成しました。現在は瀬田川洗堰となっています。旧南郷洗堰の一部は現存して観光スポットになっています。

また、瀬田川沿いにある石山寺は、紫式部が源氏物語をしたためた場所だといわれ観光に訪れる人が後を絶ちません。

琵琶湖の交通を支えた一番丸のノスタルジックな姿が復元され観光船として運行されたのが瀬田川リバークルーズです。一番丸からは歌川広重の浮世絵「近江八景」で描かれた風景を今も眺めることができます。

同じ外輪船「ミシガンクルーズ」との違いは?

琵琶湖周遊の外輪船にはミシンガンクルーズがあります。ミシガンクルーズの外観は真っ白でアメリカ的です。規模は大きく外輪船としては日本最大規模、「豪華客船」と銘打ったクルーズで、外観も内装も非常に豪華な雰囲気があります。ミシガンクルーズの船の規模は全長59m、高さ19m、総重量1,000t以上、4階建てで船内にはエレベーターもあります。内装の雰囲気はアメリカを強く意識したものになっています。ミシガンの運行ルートは琵琶湖湖面の周遊です。コースは60分、80分、150分があります。

それに比べると瀬田川リバークルーズの一番丸は比較的小型の船になります。ミシガンと同じ外輪船ですが、印象はあくまでもレトロ感いっぱいで内装も明治時代の日本情緒を感じさせてくれるノスタルジックな雰囲気が魅力です。船の規模は長さ18,715m 、幅4,600m、総トン数38tです。

周遊コースは瀬田川で瀬田の唐橋などを見ることができます。周遊時間も短いので、ミシガンクルーズに比べると手ごろなクルーズです。また料金的にも瀬田川リバークルーズの方がミシガンよりもリーズナブルになります。

瀬田川クルーズの運行ルートの見所

瀬田川リバークルーズ

周遊クルーズ(石山寺港発)のルートと見どころ

発着港 石山寺港
ルート 石山寺港へのアクセスは電車では京阪石山寺駅から徒歩約15分です。
大阪方面から車で行く場合には名神高速の瀬田西ICから約10分、京滋バイパス石山ICより約5分です。
名古屋方面から行く場合には名神高速の瀬田東ICより約10分です。
石山寺港には駐車場はありませんが石山寺観光駐車場に止めることができます。
料金等 周遊料金は中学生以上が1300円、小学生が700円、小学生未満は無料です。
※寄港地で下船した場合には乗船券の半券で、当日1回だけ再乗船できます。
クルーズ時間 周遊ルート:約45分(瀬田川新港から乗船の場合は約50分)
石山寺港から瀬田川新港を経由して大津プリンスホテル港でUターンして石山寺港に戻ります。プリンスホテル港から石山寺まで:約30分
周遊に乗船した場合は石山寺港まで乗船時間は約30分です。ただしプリンスホテル港に戻る便はありません。

見所は、瀬田の唐橋や石山寺です。どちらのスポットも、あの有名な安藤広重の浮世絵「近江八景」に登場する「瀬田の夕照」や「石山の秋月」の舞台になったところです。広重のころと変わらぬ姿を今も一番丸から眺めることができます。

他にも一緒に訪ねてほしい場所

瀬田の唐橋

石山寺拝観を目的に瀬田川リバークルーズを利用する場合には、石山寺港までのチケットと拝観料がセットになった石山寺拝観料セット券がおすすめです。また瀬田川リバークルーズは途中下車した場合にも半券を持っていれば当日一回のみ再乗船可能です。

石山寺周辺にも見所があります。

瀬田の唐橋は日本三名橋の一つで、非常に美しい姿が有名です。春の桜の時期には優雅なお花見が楽しめます。アクセスは京阪電鉄の石山坂本線唐橋前駅下車徒歩5分、車の場合には名神瀬田西東ICから5分になります。

また岩間寺もあり、正式名称は岩間寺正法寺と言います。1300年前に建立され、中には万体観音が安置されています。岩間寺へのアクセスは、JR石山駅または京阪電車石山駅から京阪バスに乗ります。系統は52、53、54系統です。下車する停留所は中千町、下車して徒歩約50分となります。車でのアクセスの場合は京都、大阪方面からは京滋バイパス石山ICから約10分、名神瀬田西ICから約15分です。名古屋方面からは名神瀬田東ICから約15分。駐車場は平日は20台駐車できます。毎月17日が縁日になっていて縁日には石山駅からシャトルバスを利用できます。

瀬田川のレトロな船旅をお楽しみください

琵琶湖観光というと、湖の周辺を回ったり湖内をクルーズしたりするコースを思い浮かべる方も多いと思いますが、瀬田川沿いの景色を眺めるリバークルーズも外せません。

途中に通る近江大橋、瀬田川大橋、瀬田の唐橋を写真に収めるのも、いい記念になりそうですね。

ぜひレトロでのんびりとした船旅を楽しんでください!

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