京都左京区・真如堂で紅葉と明智光秀との深い歴史を感じる

京都左京区の真如堂は京都の他の有名な観光名所に比べると、知名度がそこまで高くない分、秋には比較的落ち着いて美しい紅葉を堪能できる紅葉の名所として穴場的な存在です。

こちらの真如堂では京都の人気紅葉スポットに比べれば、ゆっくりと紅葉を見ることができます。

さらに少し時期や時間をずらせば、真如堂の独特の静けさと紅葉の風情ある雰囲気を味わうことができ、おすすめです。まさに、あのJRのCMに出てくるような、京都らしい見事な紅葉が楽しめるのです。

この記事では紅葉と歴史に縁が深い真如堂について紹介していきますね。

京都・真如堂は丹波の紅葉めぐりの穴場で歴史も深い寺院

京都左京区にある真如堂は、真正極楽寺とも呼ばれる天台宗の寺で1000年もの歴史を持つ寺院とされています。

真如堂は紅葉が美しいだけではなく、真如堂は戦国時代に活躍した明智光秀とゆかりの深い場所でもあります。明智光秀が主人公である、今年のNHK大河ドラマの視聴と合わせて、真如堂を訪れてみるのも良いのではないでしょうか。

明智光秀の重臣、斎藤利三の墓があることでも知られています。斎藤利三は、あの「本能寺の変」に否定的であったという説と、彼こそが、実は企てた張本人だったというような説まであり、明智光秀の人生に深く関わった人物と言われています。

 

京都・真如堂へのアクセスと見所情報

見所時期 紅葉:11月中旬~12月上旬ごろ
場所 京都市左京区浄土寺真如町82

 

アクセス方法 電車の場合:京阪神宮丸太町駅か出町柳駅で下車し、徒歩25分

バスの場合:JR京都駅や京阪電鉄三条駅から市バスに乗車(約40分)、錦林車庫前で下車、そこから徒歩8分

タクシー:京都駅から25分程で到着、意外と乗車時間は40分とかかります。向かう際には少し時間に余裕をもって行動したほうがよいでしょう。

料金等 (端的でわかりやすく表記、複数ある場合は列挙)
公式HP 真如堂 真正極楽寺
https://shin-nyo-do.jp/
補足情報 真如堂は史跡としても楽しめるスポットですが、紅葉が特に綺麗と評判です。真如堂の紅葉の見所時期は、例年色づき始めるのが11月中旬頃で、見頃は11月下旬から、年によっては12月上旬まで楽しめますのでこの時期に訪れると風情ある景色が楽しみやすいでしょう。

 

訪れるときの服装・荷物など注意点

秋に真如堂へ行く場合の服装ですが、京都も11月中旬になれば、かなり冷え込む日も出てくるので、コート類は必須でしょう。ただ、最近は日によっては予想外に暖かかったりもします。脱ぎ着しやすい服装がおすすめです。また、もっとも便利なバスを使っても停留所から真如堂までは8分ほど歩きますし、境内をじっくり見るのに歩くことを考えると、履きやすい靴にしておいたほうがよいでしょう。また、あまり荷物が重いと歩いて観光するのにも負担になりますので、荷物はできるだけ軽くしていきましょう。

比較的空いている時期・曜日・時間帯

真如堂が紅葉の穴場と言っても、年々知名度も上がっており、また今年はNHK大河ドラマの主人公が明智光秀ということもあり、訪れる人が増えるのは間違いないでしょう。混雑を避けるためには、時期や時間帯に気をつける必要があります。遠方から来る場合はなかなか、紅葉の盛りに来る時期を合わせるのは難しいですが、時期的には少し色づき始めの頃だと、混雑を避けることができるのでおすすめです。また、紅葉の盛りは過ぎ、葉っぱが散り始めるころも混雑を避けることができ、風情もあってよいものがあります。曜日であればやはり平日がよいでしょう。時間帯では早朝が人も少なくおすすめです。静かな朝にゆっくりと見て回ることができます。

お手洗い(トイレ)

トイレは真如堂にもあるので安心してください。ただ車椅子対応トイレはありませんのでご注意ください。できればご紹介したお店などで食事やお茶と合わせてトイレも済ませておくとよいでしょう。

京都・真如堂周辺のお食事処・休憩場所

真如堂の周辺にはおすすめの食事処や休憩場所がたくさんあります。真如堂周辺でランチやディナーにおすすめなのが「聖宙庵(せいちゅうあん)」。和のステキな空間で京都フレンチが味わえます。また少し離れますが、岡崎エリアまで移動すると手ごろに味わるグルメスポットが多いです。「グリル小宝」では美味しい洋食がいただけます。また行列ができるうどんやさん「山元麺蔵」もおすすめです。

また、時間に少し余裕がある場合でお茶を楽しみたいのであれば、真如堂から近い吉田山に登って「茂庵(もあん)」へ行くのもよいでしょう。少し山を登りますが心地よいハイキングといった感じで、山頂にオシャレなカフェがあります。その茂庵では、窓の外の緑を眺めながらゆったりとした時間を過ごすことができます。また真如堂にもお茶や甘酒をいただける茶処があります。

 

京都・真如堂の歴史とゆかり

真如堂は正式名称を「鈴聲山真正極楽寺(れいしょうざん しんしょうごくらくじ)」と言います。秋の美しい紅葉で有名ですが、春の桜、夏の紫陽花や蓮、冬の水仙や梅など四季折々の花々が楽しめる場所でもあります。

また、それだけではなく歴史的にも訪れる価値があるスポットと言えます。真如堂は平安時代に活躍した陰陽師、安倍晴明(あべのせいめい)にも深く関わっています。如堂御本尊にある脇侍の不動明王は安倍晴明のが自身の邸宅でまつっていた仏像とも言われています。またその後の戦国時代の歴史に関わるものとしては、明智光秀の重臣、斎藤利三の墓があります。本能寺を襲って織田信長と戦った明智光秀は、羽柴秀吉によって倒されました。斎藤利三は逃亡したものの、捕らえられ京の六条河原において刑死したのです。しかし、その夜、刑場に侵入して利三の首を奪ったのが、斎藤利三の友人、海北友松と東陽坊でした。この二人が斎藤利三の首を真如堂に持ち帰り、手厚く葬ったのです。

斎藤利三は、明智光秀の重臣であり、徳川家光の乳母である春日局の父親でもあります。真如堂の「たてかわ桜」と呼ばれる桜は、春日局が、父の菩提を弔う目的で植えたと伝えられています。1959年の伊勢湾台風で一度は折れてしまったのですが、ふたたび美しい花を咲かせるようになった桜です。歴史を感じながら真如堂の境内をじっくり歩いてみましょう。

京都・真如堂を楽しむモデルルート

真如堂は見どころが多いので、効率的に周ることができる散策ルートにしたがって行くとよいでしょう。また無料と有料のエリアがあります。せっかく訪れるのでぜひ、両方とも見ることをおすすめします。まずは赤門と呼ばれ親しまれている総門から入ります。

次に、本堂へ進みます。こちらには女性を救ってくれると言われる、うなずきの弥陀と呼ばれる阿弥陀如来像があります。慈覚大師円仁がその昔、比叡山で彫り終えられた時に、「修行者の本尊に成ってください」と願うと弥陀が頭を三回横に振り否定したので、「それでは都に降りて一切衆生、特に女性をお救いください」と念じたところ、弥陀が三度うなずかれた、いう話が残っています。

そのうなずきの弥陀を拝観したら、次に有料拝観のエリアになりますが、涅槃の庭、書院、随縁の庭、書院・四季殿とまわるとよいでしょう。そしてまた無料エリアになりますが、三重塔、新長谷寺と進みます。

拝観料は通常期大人・高校生500円、中学生400円となっています。なお、特別拝観の時期は大人・高校生1,000円、中学生900円となります。

京都・真如堂に来たら必ず見ておきたいポイント

入口の総門は元禄8年に完成しました。真如堂の西にある吉田神社の神々が夜にやってくる時につまずかないよう敷居がないと言われています。また、本堂には中央にある阿弥陀如来以外にも、平安時代に作られたとされる不動明王や千手観音があり見ごたえがあるでしょう。また、外にある三重塔は、文化14年に再建されており、中に入ることはできませんが、紅葉の時期にはきれいな紅葉と三重塔がとても映えるスポットでもあります。そして、縣井(あがたい)観音堂も見ておきたいスポットです。縣井(あがたい)とは御所三名水の1つで、御所の縣井に姿を現したとされる如意輪観音をおまつりしています。

そして明智光秀に仕えた家臣たちの墓にも手を合わせましょう。斎藤利三の墓の隣には海北友松の墓もあります。春日局が父の菩提を弔うために植えた本堂前にある「たてかわ桜」も見ておきたいです。真如堂は桜の種類も多いので秋だけでなく、桜が咲く春に訪れるのもよいでしょう。歴史上の人物たちに思いを馳せながら、真如堂をゆっくり周るのがおすすめです。

京都・真如堂に来たら一緒に訪ねてほしい場所

紅葉シーズンに真如堂を訪れる際には、ぜひ、近隣の他の紅葉スポットも訪れるとよいでしょう。

まずおすすめしたいのが、金戒光明寺です。こちらも真如堂と同じ左京区にある寺院で、浄土宗の寺になります。山門周辺の紅葉は見事です。真如堂と同じく、仏像なども見どころが多い寺院です。紫雲の庭と呼ばれる美しい庭の紅葉もおすすめです。

また、永観堂禅林寺も紅葉時期にぜひ訪れたい場所です。京都でも随一の紅葉スポットなのでかなり混雑しますが、放生池の水面に映る紅葉や、真っ赤に染まる弁天社周辺の紅葉は大変素晴らしいです。そして、やはり訪れたいのが哲学の道です。左京区にある琵琶湖疎水分線に沿って作られた歩道であり、約1.5キロの散歩道です。美しく色づいた木々を眺めながら散歩を楽しみましょう。

 

隠れた紅葉スポット「真如堂」に是非訪れてみてくださいね

真如堂は仏閣としても美しい場所ですので、紅葉に限らず訪れて価値のある場所です。京都・左京区にありますので、京都に旅で訪れた際に立ち寄ってみても良いかもしれませんね。

時期が合えば、紅葉と寺院の美しいコントラストに出会えるかもしれません。

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