信楽焼の祭り・イベント5選|春・秋に観光するなら是非訪れたい

信楽焼観光

陶芸の町として有名な滋賀県の信楽町では、信楽焼にまつわる祭りやイベントがいろいろ開催されています。特に、春と秋は大きな祭りやイベントが人々を楽しませてくれるイベントがたくさんあります。

陶器市などは、陶芸作品の即売会も行われていますので、普段使えるような食器類を買うこともできます。素敵な陶芸品に触れることで陶芸ファンでなくても楽しむことができるはずです。

今回は信楽焼の祭り・イベント5選をピックアップしてご紹介します。ぜひ実際に信楽まで足を運び、個性豊かな陶器に出会ってください!

伝統と創造の町「信楽」

信楽焼は日本六古窯の一つに数えられており、狸の置物で有名ですよね。この狸の置物が作られたのは明治十年頃のことで、信楽行幸の際に昭和天皇が歌に詠まれたことで狸のイメージが広まったのだそうです。

信楽焼の窯元は、滋賀県南部の甲賀市信楽町にあります。信楽町は四方を山に囲まれていますが、山を越えて大阪や京都に焼き物を供給することで産地として栄えてきました。平安時代後期から続く伝統と、陶芸家たちの創造が調和してきた町で、火への感謝と安全を願う「火祭り」は江戸時代以前より現代まで続いています。

また、「形になるものは何でも作る」という文化が根付いており、伝統的な茶器にとどまらず多様な焼き物が作られてきました。新しいものに寛容な文化のおかげで、定期開催される陶器市では現代美術のジャンルで活躍する陶芸家たちの自由な作品にも出会うことができます。焼き物の歴史や文化の発信にも力を入れており、毎年行われる「信楽陶器まつり」では作品展や即売会が行われます。

信楽焼の祭り・イベントで特に注目したいポイント

陶器市

信楽町では、一年を通して信楽焼にまつわるイベントがたくさん行われていますが、やはりメインとなるのは春と秋に開催され陶器を購入できる陶器市です。

ひとくちに陶器市と言っても、比較的伝統的な陶器が並ぶ陶器市から、作家さんこだわりの逸品に出会える展示即売会など内容は様々で、中には作家さんが主体となって開催している陶器市もあります。ぜひそれぞれの陶器市に合わせて何度も足を運んでみてください。訪れるたびに新たな信楽の魅力に気づき、陶器の楽しみ方が広がったり、お気に入りの陶器や作家さんと巡り合ったりできるかもしれません。

また、信楽には神社や史跡も多く存在し、神社で行われる陶器にまつわる神事は例年多くの人で賑わいます。幻の都と言われる紫香楽宮跡や松尾芭蕉の句碑などもあり、様々な年代における信楽の歴史や伝統を感じることができます。

信楽焼にまつわるイベント・祭り5選

信楽焼にまつわる祭りは基本的には陶器市ですが、7月に陶器神社(愛宕神社)で行われる信楽の火まつりはいわゆる神事です。朝ドラ「スカーレット」で信楽焼きと火の神様についてのエピソードがあったので、ご存知の方がいるかも知れませんね。

信楽には陶器や自然の魅力を知ることができるイベントがたくさんありますので、是非訪れてみてください。

しがらき駅前陶器市

開催時期 毎年4月末から5月初旬ごろまでのゴールデンウィーク期間中(2019年は4月27日~5月6日)
場所 滋賀県甲賀市信楽町信楽高原鐵道信楽駅前広場

アクセス方法
  • 公共交通機関:信楽高原鐵道/信楽線 信楽駅すぐ
  • 車:新名神高速道路信楽インター下車約10分
公式HP

春のしがらき駅前陶器市 公式HP
https://www.biwako-visitors.jp/event/detail/17488

補足情報 渋滞注意

しがらき陶器駅前陶器市は、春に行われる信楽焼の陶器市です。秋の信楽陶器まつりと似たおもむきで、春の「しがらき陶器駅前陶器市」秋の「信楽陶器まつり」といった感じです。地元の陶器店が約20店出店し、お皿や茶わんなどの日用食器を中心に、花瓶など大型陶器も販売されます。定価の2~3割引とお買い得価格で販売されることもあります。

同じ時期に、陶芸の森という公園で即売会「信楽作家市」も開かれます。信楽作家市では、しがらき陶器駅前陶器市に比べると個性的な作品が多く見られます。どちらもゴールデンウィーク時期に開催されるので、時間に余裕のある方は両方訪れるのがおすすめです。2つの陶器市で伝統的な陶器と現代のアーティスティックな陶器の違いを楽しんだり、合間にゆったりと信楽の歴史や自然に触れたりすることで、信楽をより深く満喫することができます。

信楽作家市

開催時期 毎年5月2日~5月5日
場所 滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7 陶芸の森「太陽の広場」

アクセス方法
  • 公共交通機関:信楽高原鐵道/信楽線 信楽駅より徒歩20分、または甲賀市コミュニティバスに乗り「陶芸の森前」もしくは「陶芸の森(陶芸館前)」下車
  • 車:新名神高速道路へ「信楽I.C.」より約8分
公式HP 信楽作家市 公式HP
http://www.shigaraki-sakkaichi.com/
補足情報 無料駐車場有り

信楽作家市は、60人程の作家が集まって始まった展示即売会です。日頃ギャラリーや個展を開いて活動している陶芸作家が全国から集まります。しがらき駅前陶器市に比べると、現代風で個性的な作品に多く出会えるでしょう。2019年からは代表作家によるワークショップが開かれており、陶芸/絵付け体験のほか、日常生活での陶器の使い道を提案するものもあります。

信楽作家市が開催される陶芸の森は、地域産業の振興、文化創造、滋賀から世界への情報発信を目的に作られました。展示館や、実際に陶芸家が滞在して制作を行うスタジオなどがあります。予約すれば、現役陶芸作家の制作作業の見学をすることもできます。

信楽火祭り(しがらき火まつり)

開催時期 毎年7月第4土曜日
場所 滋賀県甲賀市信楽町長野 新宮神社、愛宕山

アクセス方法
  • 公共交通機関:信楽高原鐵道/信楽線 信楽駅 徒歩 5 分
  • 車:新名神高速道路「信楽I.C」から国道307号線を信楽方面へ約10分/名阪国道「壬生野I.C」から約30分
公式HP 信楽火まつり公式HP
http://shigaraki.shiga.jp/
補足情報 祭りの関係で一部交通規制あり

信楽火祭りは、陶器づくりや生活・文化に欠かせない火への感謝と、火に関わる安全を祈願して行われる伝統的な神事です。朝10:30より紫香楽宮の甲賀寺跡で行われる陶の火拝受式に始まり、夜9:30頃まで続きます。

メインイベントは松明(たいまつ)奉納で、新宮神社から愛宕山山頂の神社(愛宕・秋葉神社、陶器神社)に松明を奉納します。奉納後には太鼓の演奏や、花火の打ち上げも行われます。

この松明奉納は誰でも参加することができ、松明を作るための材料も無料で支給されています。参加者は支給された材料を使って松明を作り、奉納提灯で飾られた伝産大通りや大戸川沿い、愛宕山山頂へ続く山道などを通る約2.6kmのルートを練り歩きます。山頂で参拝し、終点までたどり着くと記念品をもらうことができます。

信楽セラミックアートマーケット

開催時期 秋の3連休
場所 滋賀県甲賀市滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7 陶芸の森「太陽の広場」

アクセス方法
  • 公共交通機:信楽高原鐵道/信楽線 信楽駅より徒歩20分、または甲賀市コミュニティバスに乗り「陶芸の森前」もしくは「陶芸の森(陶芸館前)」下車
  • 車:新名神高速道路「信楽I.C」から約8分
公式HP 信楽セラミックアートマーケット公式HP
https://www.sccp.jp/park/market/
補足情報 信楽作家市と同じ場所

信楽セラミックアートマーケットは、信楽在住の陶芸作家の作品の販売会です。「作品に触れ作家に触れる」をテーマとして、作り手と使い手の出会いの場を目指して開かれています。

同じ陶芸の森で春に行われる信楽作家市とは、現代風の個性的な作品が集まるところは共通していますが、信楽作家市には全国から陶芸作家が集まるのに対し、信楽セラミックアートマーケットでは県内在住、在勤の作家さんのみが出店します。春は作家市、秋はセラミックアートマーケットに訪れることで、県内外の陶器の特徴や違いを体感できるかもしれません。

以前は信楽陶器まつりと同じ時期に開催されていましたが、2019年より渋滞緩和とお客様によりゆったりと信楽を楽しんでもらいたいという目的のもと別日程での開催となっています。

信楽陶器まつり

開催時期 10月第2土曜・日曜・第2月曜(体育の日)
場所
  • 陶器まつり大即売会:滋賀県甲賀市信楽町長野192 信楽高原鐵道信楽駅前特設会場
  • 信楽陶器総合展:滋賀県甲賀市信楽町勅旨2188-7 陶芸の森「信楽産業展示館」

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